不妊症とは?
“妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しない状態のこと。
この「一定期間」については、1年というのが一般的である。”(日本産科婦人科学会ホームページより)
不妊カップルは約10組に1組と言われていますが、近年の晩婚化の影響もあり、この割合はもっと高いと言われています。
原因は?
不妊症の原因は、下図のように、さまざまなものがあります。
男女ともに同じくらいの確率があり、不妊治療を進めるには、まずその原因を調べる基本検査からスタートします。
当院で実施しているその他の検査
検査を行い、原因が見つかった場合、それに対する対策を立て、不妊治療を進めていきます。
しかし、いろんな検査をしたけれど、決定的な不妊の原因となるものが見つからなかった!という方は、原因不明不妊と呼ばれ、全体の約20~30%にも上ります。
不妊治療とは?
赤ちゃんに逢うための道程は、ご夫婦によってさまざまです。
豊富な治療のバリエーションが、選択の幅を広げ、妊娠の可能性を高めます。
患者さまの状態にあわせて、最適な治療法を見極めます。
当院の治療方針
心もからだも健康な妊婦さんとして送り出すことを、不妊治療医の使命と考えています。
内科疾患のコントロール、多胎妊娠の回避に気を配り、お母さんと赤ちゃんが健やかな周産期を経て、出産の日を迎えられることを目標に不妊治療を行います。
また、妊娠中、育児中は、精神的にもストレスがかかる場面が少なくありません。だからこそ、妊娠前からの心の安定は、とても重要だと考えています。不妊治療中の重い荷物は、どうか当クリニックに置いて帰ってください。
丁寧な説明で得られる知識と見通しという灯りが、不妊治療の不安の闇を照らします。
不妊治療は、ゴールの見えないマラソンに例えられることもありますが、年齢や不妊原因別に治療の進め方や有効回数など、先を見通すために必要な知識を持つことで、不安は少なからず解消されるといわれています。
気軽に質問しやすい雰囲気をつくり、ご納得いただけるまで説明するよう心がけています。
原因不明不妊とは
原因がないのになぜ妊娠しないのか?と思われるかもしれません。
しかし、それは実は原因がないのでなく、現時点でできる検査では調べられない・原因がどこかにあるかもしれない、ということなのです。
例えば...
- 卵管が排卵した卵子をキャッチできていない(ピックアップ障害)
- 卵管の中で精子と卵子が出会えていない
- 出会えていても受精しない
- 卵子の質が低下している
- 精子の質が低下している
このような、検査では分からない何らかの原因が隠れているかも、というのが原因不明不妊です。
原因不明不妊と診断された場合、タイミング療法 → 人工授精と治療を進めていく過程で、上記のような問題がない場合は、ある程度の治療回数で妊娠してくるはずです。
ご年齢や卵巣機能、精子の状態にもよりますが、タイミング療法、人工授精いずれにしてもその妊娠率は5~6回で頭打ちになります。
人工授精における累積妊娠数
(~2021年6月)
それでも妊娠しなかった場合は、原因が何か隠れているのかもしれません。
それを解決するために、体外受精へのステップアップがあります。
体外受精
治療のステップアップは、不安や戸惑いもでてくることかと思います。
しかし、体外受精をして初めて分かってくることもあります。
体外受精に進むべき理由があるから、体外受精の話が出たのだと、気持ちを前向きに切り替えてください。
まずは体外受精がどのようなものか、知識を入れてください。
当院では、体外受精についてのセミナーも毎月行っております。
まずは知ることから始めてみてください。