こんにちは。培養室です。
早いもので新年も半月以上過ぎましたね。今年は●十年の人生で初めて初日の出を見たのですが、正直乗り気でなかったにも関わらず思いの外厳かな気持ちになりました。新年の幕開けというのを体感するのもいいものだなと思いました。
さて、新年から気持ちも新たに妊活を始める方も多くいらっしゃることと思います。今回は、年齢別の治療の進め方についてお話したいと思います。妊活を始めたいけど何から始めたらいいかわからない、という方の参考になればと思います。
★20歳代
年齢的にはまだまだ余裕がある年代です。ご自身で基礎体温や市販の排卵検査薬を使用しながらタイミングを合わせる、というところから始めていただければと思います。日本産婦人科学会では、「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにも関わらず、1年間妊娠に至らない場合」を「不妊」と定めています。タイミングを取っているのに1年近く結果が出ない場合は何か原因がある可能性がありますので、一度受診されることをお勧めします。
★30歳代前半
年齢的な余裕はまだあるものの、積極的に妊活を進めてもいい時期です。20歳代と比べて妊娠率は大きく低下するというわけではありませんが、今回が最初の妊活で最終的に2人以上のお子さんを望まれているのであれば、早めのペースで進めることをお勧めします。
当院を受診される30歳代前半の方には、タイミングもしくは人工授精から始めていただき、その結果をみながら人工授精の回数や体外受精へのステップアップを決めていくという方針を取っております。
★30歳代後半
このあたりから妊娠率は徐々に低下する傾向にあります。1人目のお子さんはわりとスムーズに授かったのに、2人目以降の不妊で悩まれて受診される方も多くいらっしゃいます。当院では基本的に人工授精から開始し、2~3回で結果が出なければ体外受精へのステップアップをご提案するという流れで進めることが多くなります。
★40歳代以降
年齢的には妊娠率はかなり低くなり、流産率は高くなる年代になります。加えて、周産期の異常や産科合併症なども起こりやすくなる年齢でもあります。当院では基本的に体外受精からの治療をご提案し、妊娠後も慎重に経過をみていくという流れを取っています。
全ての方に対してこのように進めるというわけではなく、これに加えて検査結果やこれまでの治療歴、何よりご夫婦の希望をお伺いした上で、患者様と相談しながら進めていきます。これから妊活を始めようと思っている方、クリニックの受診を考えていらっしゃる方の参考にしていただければと思います。 当院では受診前のLINE相談や個別相談なども行っておりますので、ぜひご活用ください。