みなさん、こんにちは!院長の園田です。
あっという間に明日から6月で、春を満喫しないまま梅雨に突入してしまうのではと、なぜか焦る気持ちを持ってしまいますが…
先日、久しぶりに日常を忘れることのできる私の趣味のひとつ、釣りに行ってきました。
釣りはたいてい事前にターゲットを決めて出るのですが、今回はタコ!
釣果としては2匹のみでしたが、驚くほどの美味で、人生最高のタコでした。
また、タコをさばいて初めて、タコのクチは、こんなところに、こういうものが付いているんだ!!と知りました。
今回は、PGT-A(Preimplantation genetic testing for aneuploidy):着床前胚染色体異数性検査についてお話したいと思います。
以前のブログでもご紹介したことがあるのですが、PGT-Aとは、体外受精や顕微授精によって得られた受精卵の一部の細胞を採取し、その染色体の数を移植前に解析する着床前診断のひとつです。
体外受精の妊娠率は年齢と共に低下し、流産率は年齢と共に増加します。
下のグラフの日本産科婦人科学会による日本全体のデータでもその年齢による変化は一目瞭然です。
その原因として、年齢に伴う卵子の染色体異常の増加がそのような結果に大きく影響しているのです。
染色体異常の受精卵のほとんどが、着床しない、あるいは初期の流産という結果になります。
受精卵の染色体異数性(染色体の数が多かったり、または少なかったりすることで正常な染色体数から過不足が生じている状態)を調べる方法がPGTAになります。
現在、PGT-Aは保険適用となっていないため、完全に自費で行われる治療ですが、保険適用回数を全て使ってしまった方や、良好胚を移植しても着床しない、流産してしまうという方は、このPGTAを選択する意義は充分にあると考えます。
PGTAを行っても染色体異数性の受精卵しか得られず移植までたどりつかないことも十分に起こりえますが、移植までできた場合はその妊娠率は60~70%程度となります。
PGT-Aに関して詳しくお知りになりたい方は、診察時に申し出てください。
また、日本産科婦人科学会のHPより、その内容を見ることもできますので、参考にされてください。
院長 園田桃代