みなさま、こんにちは。看護師の濱田です。
9月になりましたが残暑厳しくまだまだ暑い日が続きますね。油断せず熱中症には十分注意してみなさまご自愛くださいね。
さて、今回は当院で新しいプロゲステロン膣製剤の使用がはじまりました。
「ルテウム®膣用坐剤」
当院では凍結融解胚移植や、新鮮胚移植時の採卵翌日からの黄体補充のために使用しています。
ルテウム®膣用坐剤は2回/日の使用です。薬剤により使用回数や形態が違い、どれを選択するのか疑問に感じたことはありませんか?
4種類のプロゲステロン膣坐剤を使用した体外受精の治療成績を比較した論文では、凍結融解胚移植の妊娠率には日本人女性でのルティナス®膣錠、ウトロゲスタン®膣用カプセル、ルテウム®膣用坐剤、ワンクリノン®腟用ゲルを用いた凍結融解胚移植成績は変わりません。
ですので、膣坐剤の種類が前回と違うなどと心配せずご使用ください。
すべての黄体ホルモン膣坐剤を使用するにあたり知っておいてほしいことがあります
- 黄体ホルモン膣坐剤を使用する理由
→黄体ホルモン膣坐剤は、子宮内膜における受精卵の着床環境を整え、着床後は妊娠を維持するために使用されます。
- なぜ膣坐剤なのか?
→膣から直接子宮にお薬が浸透し、効果を発揮します。
- 眠くなる可能性があります。
→各製剤のリーフレットにも表記してあるとおり、眠気が出る可能性があります。当院で黄体ホルモン膣坐剤をご使用の方で眠気があるというお話を耳にすることがあります。運転や危険を伴う機械の操縦には十分注意してください。
- おりものが増える可能性があります。
→膣坐剤の有効成分が膣分泌液により溶け出します。溶けて効果を発揮するので心配しなくてもいいですが、不快感を少しでも和らげるために、ナプキン、もしくは吸水パッドのご使用をおすすめします。水っぽいおりものには吸水パッドのほうが適しているかもしれません。
膣坐剤の使用がはじめての方や使用方法などに不安がある場合は遠慮なく看護師にお伝えください。
クリニックにご来院されるみなさまが安心して治療がうけられるようサポートさせていただきます。