みなさん、こんにちは!
院長の園田桃代です。
梅雨の季節、
イヤな雨の日が続く6月もあと少しで終わりですね。
今年の梅雨明けは平年並みとのことですが、
少し早い方が私は嬉しいのですが…
大阪にも多くの観光客が増え、
海外からの観光客の姿も多く見られるようになりましたね。
海外の方は日本を思い切り満喫し、きっと満足な旅行になるんだろうなと思いつつ、私も負けずにアクティブな夏を過ごそうと、頭の中ではたくさんの妄想が渦巻いております。
昨年夏の、
~クラミジア感染症と卵管水腫~のブログの際にも少しお話したかなと思いますが、
昨年夏はとても多くの鯛を釣っていました。
コロナ禍となり生活が制限され、海に自由を求めた私は2年程前から釣りにはまり、鯛やメジロ、鰆などいろいろな魚を釣り上げてきました。
今年も温かくなり始めてから時々釣りに行っていますが、全くの不漁、毎回“ぼうず”です。
仕掛けを変えたり、撒き方を変えたりと試行錯誤しております。
みなさんも時間を有効に使い、アクティブに充実した毎日を過ごしてくださいね。
今回は、妊活・妊娠と薬についてお話したいと思います。
不妊治療中、いろいろな場面で、
“この薬飲んでもいいですか?”
“風邪をひいて内科よりこの薬を処方されたのですが大丈夫ですか?”
など、薬に関する質問を受けることも多くあります。
薬品名をお聞きし内容確認するのですが、たいていの場合は、“問題ないですよ”とお答えすることが多いです。
というのも、妊娠の可能性のある場合、妊娠中に絶対使用してはいけない薬というのは種類が限られています。
例えば、抗がん剤やある特定の抗生剤などです。
ほとんどの薬剤が、薬剤添付文書に
“妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する”
と記載されている有益性投与の範疇のものです。
最近では、
高血圧の治療薬として使用される、
カルシウム拮抗薬であるニフェジピンやアムロジピンは、使用上の改定がなされ、妊婦の禁忌は外され有益性投与となっております。
不妊治療中の薬剤使用で気になるのが、やはり胎児への影響かと思います。
胎児の先天異常の発生頻度は一般的に新生児の2-4%と言われています。
そのうちの薬が原因となっているものは約1%ですので、10000人に2-4人が薬による先天異常という計算になります。
また胎児の先天異常を起こす可能性のある期間というのは、
妊娠4週から12週の間で、その期間に胎児毒性のある薬剤を使用した場合は、先天異常を起こす可能性があります。
受精(タイミング療法、人工授精をされている方は排卵日頃)から、2週間程度の間(妊娠3週末まで)は、All or Noneと言われ、薬剤により受精卵の細胞がたくさん障害を受ければ着床しない又は流産となり、流産にならなければ障害は修復され正常妊娠が継続されます。
不妊治療をされている方で、高血圧や糖尿病、甲状腺疾患、喘息等のアレルギー疾患など、合併症をお持ちの方もたくさんおられますが、
自己判断で薬を中止することなく、かかりつけ医および当院としっかりと相談してください。
妊娠、および分娩、育児には、健康な母体であることが基盤です。
必要な薬は医師の指導のもと使用し、しっかりと合併症もコントロールしていき、健康な妊婦を目指しましょう。
妊娠と薬に関しては、妊娠と薬情報センターという相談窓口もありますので、
参考にしてみてください。
院長 園田桃代