みなさん、こんにちは!院長の園田です。
3月に入り、季節も春に変わりつつあり、気分も高揚してきますね!
春は新しい出会いや別れがあり、いろいろな思いが沸き上がってくることも多い時期かと思います。
子供達には今年の卒業式や入学式は友達の晴れやかな笑顔を見ながら、思い出深い一日を過ごしてほしいと思います。
今回は、
不妊治療と何の関係があるの?
と思う方も多いと思いますが、ベビーシッターについての情報をお話しますね。
日本の出生数が1899年の統計開始以来80万人を初めて切ったという報道を聞かれた方も多いと思います。
また、政府より異次元の少子化対策ということで、児童手当などの経済的支援、学童保育や病児保育、産後ケアなどの支援拡充、また、N分N乗方式(子供が多いほど、税負担を軽くするという仕組み)など、いろいろと対策を政府は進めていこうとしているようです。
不妊治療の現場では、
昨年4月の不妊治療保険適用という大きな転換期が訪れ、
以降、クリニックでは2人目希望の方が多く来院されています。
保険適用に伴い、治療における経済的負担が軽減されたことで、
2人目を考えようという動きが活発化していることを実際の現場としては感じております。
しかし、
今回の不妊治療保険適用だけで全ての不安が解消されたとは言えず、
2人目、3人目を抵抗なく考えられるようになるためには更なる対策が必要です。
以前のブログ:治療と仕事の両立でもお話させていただいておりますが、
当院でも仕事をしながら、不妊治療を頑張っている方がたくさんいらっしゃいます。
更に二人目不妊となると、
仕事にプラス育児という体力をも消耗する日々を過ごされている方も多いと思います。
そんな、仕事をしながら育児をしながら、不妊治療を頑張っている二人目不妊の方の少しでも力になれることを願い、情報提供できたらと思います。
日本では、2019年に幼児教育・保育の無償化、「幼保無償化」がスタートしております。
仕事をされている方にとって、保育所はなくてはならないものであり、
そのありがたみは皆さん充分感じていることと思います。
しかし、
保育所の利用だけでは、限界を感じる場面もあるのではないでしょうか。
例えば、
通院や残業のためお迎えに間に合わないかも、子供が急な熱を出した、疲れ切って食事の準備もつらいなど、いろいろな場面で心身ともに疲弊してしまいますよね。
そういうときにベビーシッターという選択肢があるということを知っていてほしいなと思います。
ベビーシッターを利用するということに対する皆さんの印象はどうでしょうか?
費用が高いのでは?
知らない人に子供を預けるのは不安…
他人を家に入れることに抵抗がある…
周りの目が気になる…
日本では、欧米と異なり、ベビーシッターを抵抗なく受け入れられるという文化ではないかもしれませんが、共働き家庭が多い社会状況で、ベビーシッターを利用するという選択肢は決して悪くないと私は思います。
そこまでしなくても…
と最初から否定せず、新しい試みを受け入れる勇気も必要かと思います。
ベビーシッターを利用することで、親だけでなく、子供の気持ちにも余裕が産まれるかもしれません。
そこで!
内閣府ベビーシッター割引券制度ってご存知でしょうか?
これは、
「企業主導型内閣府ベビーシッター利用支援事業」の承認事業主となっている企業が従業員に配布し、従業員がベビーシッターを利用した際に使用できる券で、1日(回)対象児童1人につき4,400円分の補助が受けられるというものです。
このサービスを利用することにより、保育所から自宅への子供の送迎、自宅での病児保育など、お願いすることができます。
勤務先が承認事業主として認定されていないと割引券は利用できませんので、職場に確認しておくことが必要です。
まだまだ、社会に周知されていない制度かと思いますので、広くいろいろな企業が申請をしてくれると、働きながら不妊治療を受けられている方の大きな力になると思います。
内閣府のHP に詳細が載っておりますので、一度見てみてください。
全国保育サービス協会のHP にも多くの情報が載せられています。
ベビーシッター利用ガイドを見ると、
利点や利用の仕方など、安心材料となる情報を分かりやすく得ることができます。
この割引券が利用できる保育施設の一覧も見ることができます。最近は、厚生労働省のガイドラインをクリアしたベビーシッターのマッチングサービスの一覧もありますのでご参考にしてください。
このようなサイトを見ると、時間あたりの費用が1500~3000円程度です。
1時間利用で保育園の送迎だけでもしてもらえると、働く女性はもちろん男性にとっても大変助かるのではないでしょうか。
内閣府ベビーシッター割引券が利用できると、もっと経済的にも助かりますよね。
当院にも、小さな子供を持つ女性スタッフ、男性スタッフがおり、このようなサービスを利用していけるようになればと考えています。
もっと夜遅くまでの診療ができれば、皆さんの通院の負担も減るのかとは思いますが、
当院も家庭を持つスタッフがたくさんおりますので、現状では18時30分までの診療体制となっております。
医療側も患者さん側も、このようなサービスを利用することにより、
よりよい医療の提供、享受ができるようになることを願います。
日本全体のベビーシッターに対する費用面、心理面でのハードルが下がることにより、ベビーシッターがもっともっと普及し、利用しやすい状況になってくると嬉しいです。
たった一人、夫婦だけで、全てを背負う必要はありません。
~育児や家事のアウトソース~、今いちど、考えてみませんか?
今の日本を支える、出産、育児世代の方たち、
明るい日本の未来を担う子供たち
社会全体で支えていきたいものですね。
こういう時代だからこそ、
社会全体で子供たちを育てていくことのできる温かい日本になっていくことを切に願います。
院長 園田桃代