梅毒患者が国内で増えています
日本では梅毒は2011年以降増加に転じ、2013年から著しく増えて、2022年の患者数は、過去最多を記録した2021年の1.6倍のペースで報告されています。
10年以上に及ぶ流行拡大の詳しい原因はわかっていません。
梅毒って何?
梅毒の名前の由来は、症状の1つである発疹がヤマモモの果実のように赤く見え、かつては感染してしまうと徐々に進行し死に至る恐ろしい病気(毒)ということからつけられたようです。
1943年にペニシリン(抗生剤)による治療が成功し、梅毒は治癒する病気になり激減しました。
梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が性交渉や性的とよばれるすべての接触などにより、皮膚や粘膜などの目には見えないような小さい傷から侵入して感染します。
梅毒は感染してもすぐに症状が現れるわけではなく、病変に気づかないこともあります。
梅毒感染率は?
梅毒患者と性交渉した場合の感染率は30%と高く感染に気づかないまま国内の感染が増えていると考えられます。
ちなみにHIVの感染率は男性側は0.05%、女性側は0.1%とされています。
性感染症のクラミジアの感染率も高く、30~50%といわれています。
妊娠中に梅毒に感染したら?
妊娠中に梅毒にかかると、胎盤を通じて赤ちゃんに感染する先天梅毒となり、流産、死産や新生児死亡を引き起こすこともあります。
また、産まれた赤ちゃんは、梅毒特有の発疹があったり、治療しても後遺症が残ってしまった赤ちゃんもいるそうです。
当院でもスクリーニング検査で、発見されることがあります。
その場合きちんと治療してから妊活を進めていきましょう。
早期の薬物治療で完治が可能です。
年に1回の感染症スクリーニング検査、ご夫婦のため、将来の赤ちゃんの為、ご協力ください。
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