こんにちは、培養室です。
先日3/15に梅田のハービスプラザにて、第13回関西生殖医学集談会/第57回関西アンドロロジーカンファレンス合同研究会プログラムが開催されました。
当院からは院長と培養士2名で参加し、培養室からは、当院におけるZyMot適応患者様の治療成績の向上に関して演題発表を行いました。
ZyMotの適応条件は、胚発育不良(卵が胚盤胞まで育たない、または胚盤胞が凍結基準を満たさない)、もしくは移植不成功(胚盤胞を移殖しても妊娠、出産に至らない)になりますが、どちらの適応患者様においても、ZyMotを使用することで臨床成績が向上したという結果が得られており、そちらの内容を発表させていただきました。
なお、発表の場において患者様の匿名性は厳守しておりますので、ご安心ください。
こちらの研究会では臨床成績をはじめ、生殖補助医療に関して幅広い観点からの発表が行われました。特にアンドロロジーと冠していることからも、男性不妊に関する演題が多く発表されていました。
個人的には、AIによる男性不妊症の診断に関する講演が印象的でした。
病理学的に精巣内での精子の成熟度を評価する指標であるJohnsen ScoreをAIによって判定するといったもので、あまり馴染みのない分野だったこともあり興味深いお話でした。
昨今のAI技術の発展は飛躍的であり、しかし一見不妊治療とは関係のない分野の技術と感じてしまいますが、応用することで生殖医療の診療に役立ち、延いては分野の発展に繋がっていくことが感じられる、大変先駆的な内容であると思いました。
今回得た知見を今後に役立てるとともに、これからも学ぶ姿勢を忘れず取り組んでいきたいと思います。