漢方のお話

時々患者様が何気なく言われた内容が漢方の処方薬を決める大きな決め手になる事があります。

先日、打ってもないのにあざがよくできる(>_<)、という事をおっしゃる方がいました。

打ってもないのにあざが出来やすいから、病院に行こう!とはなかなかならないですよね。こういう病気ってほどでもない状態(未病)にも対応出来るのが漢方です。

この方には加味帰脾湯(かみきひとう)を処方しました。

漢方でいう脾は、俗にいう脾臓のことではなく、血にまつわる作用、消化作用、加えて’気’ に対する作用を司る機能になります。

『帰脾』の意味は「脾の衰えを元に帰す」という意味で、精神的ストレスから胃腸機能が衰え、全身の機能が低下したり、または消化器の機能低下による精神不安定時などに使用されます。

胃腸機能が精神安定にも関係するんですね〜Σ(・□・;)

他に胃腸機能は血液が本来あるべき場所である血管の中に留まってられるように働く作用(統血作用)があり、胃腸機能が低下すると血液が勝手に漏れ出すイメージで、打ってもないのにあざが出来たり、不正出血などの要因になります。

物忘れも十分な血を作れない事で起こる症状の一つです。←先述の患者様はとにかく物忘れが激しいんです!とも話されていました。

この患者様は内服開始してあざはなくなったそうです^_^

今日お伝えしたい事は。。。。

不妊治療中の方に大事なのは体の機能の元となる胃腸機能をとにかく良好に保ってほしい!と言う事です。比較的多くの方は胃腸の不調に自覚がない方も多く、今回の患者様のように、あえて言うほどはないかな、と思われるあざ症状が実は胃腸機能の低下の現れだったりします。漢方診療では普段自身が感じているいろんな事が処方の大きな助けになる事があります。

何か気になる事があれば遠慮なくご相談くださいね♪