精子が少ないと言われたら

こんにちは。培養室です。連日猛暑日が続いていますね。屋外での熱中症対策はもちろんですが、クーラーでも思った以上に乾燥しやすいそうなので、屋内外問わず水分、塩分の補給をこまめに行うようにしてください。

さて、不妊治療を始めた方はほぼ全員、最初に精液検査を受けられるかと思います。結果についてはこれまでの既往や今後の治療方針などを踏まえてご説明させていただいております。

結果が問題なしの方はそのまま予定通り治療を進めていきますが、中には精子の数が少なく治療方針を大きく変更せざるを得ない方もいらっしゃいます。

精子の数が少ない、または運動率が非常に低い方に関しては、基本的に体外受精をお勧めしています。体外受精では得られた卵の数だけ生存精子がいれば受精は可能ですので、ほとんどの方はこの方法で治療を進めていきます。精液検査の際に精子が確認できなかった場合でも精液を濃縮することで精子が見つかることがあり、場合によっては再検査をお勧めしたり、精子が見つからなかった場合に備えて採卵当日にご主人様に再採精のための待機をお願いすることもあります。

精液検査を複数回実施し、濃縮しても精子が見つからなかった場合は、その他の検査結果なども併せて患者様とご相談させていただいた上で、精巣内精子採取術という手術をお勧めしています。こちらは精巣内から直接精子を取り出してくる方法で、他院の泌尿器科での手術となります。

精液検査に限らず、初期検査で異常が見つかるのはショックも大きいかもしれませんが、その後の治療がスムーズに進むようサポートさせていただきます。何かありましたらいつでもご相談ください。