月経のたびにでる不調・発熱

じめじめ蒸し蒸した日が多くなりましたね☔☔☔

梅雨の時期に頭痛やめまいなど体調が悪くなる方もいらっしゃいますがいかがお過ごしでしょうか。

さて今回は先日相談頂いた症状の一つ、<月経のたびに熱がでる>という症状についてです。

頻度は多くありませんが、同様の症状を訴える方に対し、さてどう対処したらいいものかと考えることが度々ありました。

たまたま月経中にかぜをひいた? もしや何か発熱をおこす病気が隠れている?のかなと考えたり、月経がおわると落ち着くなら対処療法に解熱剤を使用する?など、患者さん自身は毎度つらいのに『治療』として介入はいるのだろうか?など、診療しながらどう対処すべきか悩んでいました。

さて漢方薬の効能効果の根拠は、これまで何千年にも及ぶ積み重ねで得られた知識がまとまった古典の中に記されています。

古典を理解するのは非常に難解ですが、わかりやくす解説してある以下の文献が今回参考になりました。

「婦人中風.七八日続得寒熱.発作有時.経水適断者.此為熱入血室.其血必結.故使如瘧状発作有時.小柴胡湯主之」(意訳)「女性で中風となり、7~8日続いて寒気と熱感が、発作的におこる。これは熱が血室に入っている。その血は停滞している。このためにマラリア様の発熱が発作的に生じる。小柴胡湯で治療する」(漢方スクエア 加島 雅之先生  Vol.18 No.3 通巻377号 より抜粋)

「婦人中風七八日、続きて寒熱を来たし、発作時有り、経水適断つは、此れ熱、血室に入ると為す。其の血必ず結す。故に瘧状の如く発作時有らしむ。小柴胡湯之を主る。」(漢方スクエア 福田秀彦先生 Vol.9 No.18(通巻176号)より抜粋)

何度読んでも完全には理解難しいのですが、単語をひろって『血室』は子宮かなと想像しながら

子宮 熱 小柴胡湯 というkey wardsがみえてきませんか?

これを参考に小柴胡湯を月経開始数日前から患者様に内服していただいたのですが、発熱なく楽だったと明るい笑顔で後日教えていただきました。

西洋薬では対処が難しい症状でも漢方は威力を発揮するのだなと実感しました。今後も漢方の勉強を続け患者様に還元できるよう頑張ります!  小柳