漢方のお話 

今年も残すところあと一月ちょっとになりました。急に寒さが増し冬らしくなり、クリスマス🧑‍🎄の気配にワクワクします。

今日はこの一年を振り返りよく処方した温経湯についてのお話です。

漢方外来を受診される方の診察をしていると、同じような“タイプ”の方がいらっしゃいます。

診察していて、手のひらが赤い、汗ばんでいる方に会った際質問していることがあり、だいたいの方が『はい』と言われるので面白いのですが、その内容は↓↓になります。

  • かかとがガサガサしますか?
  • 唇が渇きますか?
  • 食べること好きですか?

このようなタイプの方には温経湯の処方が候補にあがり、月経状況や胃腸の具合、ほかの症状や所見も考慮して処方しています。(私の印象ではおなかがぽよぽよしていて、おさえても特に痛いところもない方が多いです)

温経湯は 気と血が不足する方で元気が衰え、下半身は冷えるのに手のひらはあつく、唇が渇く方が指標になり、血の不足や血のめぐりの滞りを改善する漢方です。

視床下部、下垂体への作用から卵胞成熟、排卵の回復、黄体機能改善作用があり、多嚢胞卵巣の方の排卵率改善効果もあります。

温経湯は12生薬が含まれ、内服後しばらくして症状はどうか尋ねると『あまりかわらない』との返事が多いのですが💦、決して効果がないのではなく妊娠希望の方で温経湯タイプの方には頼もしい漢方だと思っています。

漢方治療は自分の体が必要とする漢方を飲むことが大事です。
ご興味ある方は漢方外来へ相談くださいね。