妊活中に新型コロナワクチンを接種するのをどうしようかと迷われている方必見。
今回は当院に通われている妊活中の方からあった新型コロナワクチンについての質問についてお答えしていきます。
Q:妊活中ですがいつワクチンを接種するのがいいですか?
A:いつでも可能ですが、卵管造影や採卵などの処置や検査の日は可能なら避けた方がいいです。
副反応でアレルギー症状や発熱した際に、ワクチンによるものか検査や処置によるものか判断が難しいためです。
Q:避妊は必要ですか?
A:避妊する必要はありません。
Q:新型コロナワクチンを1回目接種した後に妊娠がわかりました。2回目はどうすればいいですか?
A:接種後に妊娠がわかっても、ワクチン接種が妊娠に悪影響を及ぼすという報告はありません。
妊娠中に新型コロナウイルスに感染した場合、妊娠していない女性と比べて重症になりやすく、また早産や妊娠合併症、胎児への悪影響のリスクがあがります。
妊娠中にmRNAワクチンを受けた方の臍帯血や母乳を調べた研究では、臍帯血や母乳中にも新型コロナウイルスに対する抗体があることが確認されており、こうした抗体が産後の新生児を感染から守る効果があることが期待されています。
当院ではメリットのほうが大きいと考え、接種をすすめています。
院長が以前のブログ(『~コロナ終息への道 ワクチン接種~』)でも書いてますので参照してください。
Q:mRNAワクチンを接種することで未来の身体の異変や生まれてくる赤ちゃんへの影響が心配です。
A:mRNAワクチンで注射するmRNAは短期間で分解され、人の遺伝情報(DNA)に組み込まれるものではありません。
身体の中で遺伝情報(DNA)からmRNAがつくられる仕組みがありますが、この仕組みは一方通行なので、mRNAからDNAは作られません。
なので、mRNAを注射することで、その情報が長期に残ったり、精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられています。
Q:副反応が心配です。
A:接種部位の痛みは出る方が多いですが、日常生活に影響がでるほどの方はほとんどいません。
発熱はする方もいらっしゃいますが、解熱剤を使用して大丈夫です。
また、発熱してもそれほどしんどくない方も多いです。
新型コロナウイルスに感染し、症状が出るほうがはるかにしんどいです。
また、1回目より2回目に副反応が出る方が多いのは、1回目のワクチン接種でいくらか免疫がつくことで2回目の接種のほうが免疫反応が起こりやすいためです。
Q:新型コロナワクチンを接種することで不妊になると何かでみたのですが?
A:まったくのデマです。ワクチンを接種することで着床しなかったり、流産したりすることはありません。
Q:ファイザーとモデルナどちらがいいですか?
A:どちらもmRNAワクチンです。
いずれも同程度の発症予防効果があります。
ワクチン供給が不安定ですので、接種できるときに接種しましょう。
Q:mRNAワクチン、そもそもどういうものですか?
A:新型コロナウイルスを構成するたんぱく質の設計図となるmRNAが脂質の膜に包まれたワクチンです。
このワクチンを接種することで、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAの情報を基に細胞内で新型コロナウイルスの一部(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要な部分)が産生され、実際には新型コロナウイルスに感染していない状態にも関わらず、体内では新型コロナウイルスに対する中和抗体産生や細胞性免疫応答が誘発されることで、ウイルスに対する免疫ができます。
ワクチン接種で新型コロナウイルスに感染して免疫をつくっているわけではありません。
以上、
よくある質問をまとめてみました。
妊活中の方々が新型コロナワクチン接種に対して少しでも安心できたら幸いです。
くれぐれもデマに惑わされないようにしましょう。
実際にもっと詳しく知りたい方は、院長によるワクチンセミナーもあります。
セミナーの内容を動画で公開中ですので、時間があれば安心のために是非視聴してみてくださいね。
また、今後もワクチンに関する情報をLINEなどでご案内させて頂きます。