ミスを起こさないようにするために!

こんにちは。培養室です。
皆様、お正月はいかがお過ごしでしたか?

コロナの影響により、いつもとは違ったお正月を迎えられた方も
多いのではないでしょうか。

私も、毎年恒例、祖父母の家に親戚一同が集まり、祖母の作ったおせち料理を
みんなで食べながら、ワイワイと去年の出来事や今年の抱負を語り合う
お正月イベントが出来ませんでした。

そして、出掛けようか否か…コロナが気になる…そんなことを考えているうちに、
私は完全なる寝正月を過ごすことになりました。
こんな年があってもいいか、と自分に言い聞かせつつも、
何ともお正月感があまりないな~と思う、そんなお正月となりました。



ところで、本題ですが、
今回は、当院で行っているダブルチェックについて説明したいと思います。

培養室では、1日のうちに複数の患者様の胚を扱ったり、
人工授精や体外受精に用いる精子の処理を行います。

取り違えや操作ミスを絶対に起こさないようにするため、患者様ごとに
色分けし、実施者と確認者で、声に出して指差し確認を行っています。

また、確認するときは、何かミスがあるかもしれない
という気持ちをもって確認します。

胚や精子を扱うときだけではなく、患者様にお渡しする書類や
培養室で扱う書類等の作成時にも入念なダブルチェックを行います。
患者様にお渡しする書類はもちろんのこと、培養室で扱う書類も、
それをもとに凍結、融解する日、個数等々いろいろなことを確認するため、
非常に重要です。

当院で行っているダブルチェックの例として、人工授精に用いる精子の処理を行う場合、
まず、お持ちいただいたカップの蓋に色をつけ、
それと同じ色で処理に用いるチューブと書類にも色をつけます。

そして、カップとチューブを1つのセットとしてボックス分けします。

そして、各処理を行う際にも、
実施者と確認者で氏名の声出し指差しチェックを行います。
また、その処理が間違っていないか確認することも確認者の重要な役割です。
そのため、ダブルチェック時には、
今から何をするのかをしっかり理解して行う必要があります。
最後に人工授精用カテーテルに精子を入れる際にも、ID、氏名、生年月日の
声出し指さしチェックを行い、問題なければ培養室での処理は終了です。

培養室内で胚を扱う場合も、まずは患者様ごとに色分けし、ID、氏名の
ダブルチェックを行います。
また、取り違え防止のため、クリーンベンチ(胚を扱う際に用いる台)1台につき、
患者様1名の胚しか持ち込まないようにします。
ここでも、今からどの作業を行うのかをしっかりと理解して確認する必要があります。
融解であれば、融解日に間違いはないか、融解する胚は合っているか。
凍結であれば、凍結日に間違いはないか、凍結個数は合っているか等、
場面によって確認する項目も変わってきます。



確認者としての責任を十分に理解し、どこかにミスがあるかもしれない
という気持ちを持って徹底したダブルチェックを行っていきます。

今後も皆様に安心して受診していただけるよう、
取り違え、操作ミス防止に取り組んで参りますので、
皆様、今年もどうぞよろしくお願い致します。