体外受精を考えられている方やこれから採卵する方にとって、採卵に関する痛みはどんな感じだろうかと不安ですよね。
当院で毎月開催しております、体外受精の概要についてお話しするセミナー(体外受精セミナー)の中でも、採卵時の痛みに関して質問や不安が多くみられます。
そこで、
当院での採卵の痛みに関して調査し、患者様からの質問やセミナーなどの参考にさせていただきたいと考え、
実際採卵を受けられた方に、痛みを数値で表して頂くアンケートを実施しました。
遅くなりましたが、今回はその結果をご報告します。
痛みのアンケートには以下のような10段階で痛みの強さを評価してもらう、NRSスコアを使用しました。
麻酔の有の場合と無の場合とで別々に集計し、
痛みも①消毒時 ②採卵実施時(穿刺時) ③終了後 についてそれぞれについてお聞きしました。
結果に関しては、痛みレベルごとに色分けしています。
アンケート結果
痛みの強さについて
麻酔なし307件 麻酔(静脈麻酔)あり173件
消毒時は麻酔をしたほうが痛みが少ないという結果でした。
採卵時はあまりかわらないという結果でした。
終了後もあまり変わらないという結果でした。
麻酔をされた方(173件)の意識の有無について
麻酔をしていてもほとんどの方に意識がありました。
痛みについて具体的なご感想
麻酔なしで採卵された方(自由記載より抜粋)
「採卵時は、腕に注射する時くらいの痛み。終了後は、月経痛の時の様なにぶい痛み。」
「輪ゴムでパチンとした時のような痛み。生理痛の軽い感じ。」
「卵管造影の方が痛かったです!生理痛のピリッとした少しの痛みでした。
「針を刺す瞬間は痛いですが、先生が「今から刺すよー」と言ってくれたので、心の準備ができました。」
静脈麻酔で採卵された方(自由記載より抜粋)
「思っていたより鋭くはなかったがちくっとする、刺されてるんだなという痛みでした。ですが卵管造影の時と比べるとだいぶマシでした。」
「採卵時はちくっとする痛みですが、『卵ちゃんが取られている!』と前向きに思えば、全然我慢出来るほどの痛みでした。」
「穿刺時…刺すような痛み。でもすぐ終わるので耐えられる。終了後…生理痛のような痛み(ちょっと痛いくらいでわりと平気)」
痛みについて多かったキーワード
痛みの感じ方は個人差がありますし、麻酔をするかしないかは卵巣の位置や卵胞の個数などにより、基本的には医師からの提案となりますが、今後の参考にしていただけたらと思います。
今回のデータは、当院で開催しております、体外受精セミナーでも使用させて頂いております。
「実際に経験した患者さんの声がきけて良かったです。」と参加された方からもご好評いただいてます。
2019年に採卵された皆様、
採卵終了後にアンケートにご協力いただき、本当にありがとうございました。
体外受精セミナーでは、痛みに関するアンケート結果のほかにも、
体外受精の流れや通院スケジュール、助成金制度についてなど、当院の各部署スタッフよりご説明をさせて頂いた後、個別相談も受け付けております。
現在通院中の方はもちろん、通院を検討中の方もご参加いただけます。
費用は無料ですので、体外受精について詳しく知りたい方、不安に思う事がある場合は、ぜひお気軽にご参加ください。